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はじめに
腰痛は、運動時あるいは安静時にも腰部に痛みを感じる疾患の総称です。腰痛の原因は、腰椎、椎間板、椎間関節、靱帯、筋・筋膜の障害が想定されていますが、正確な診断が可能なのは全腰痛患者の半数以下です。
原因と病態生理
腰痛の原因は、大きく分けて以下の7つに分けられます。
- 退行変性によるもの:椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症
- 骨代謝異常によるもの:骨粗しょう症、骨軟化症
- 外傷によるもの:腰椎圧迫骨折、横突起骨折、打撲、脊椎分離症・脊椎すべり症
- 炎症によるもの:筋損傷、筋膜炎、化膿性脊椎炎、結核性脊椎炎、関節リウマチ
- 腫瘍によるもの:骨肉腫、軟部組織肉腫、血管腫
- 静力学的要因によるもの:姿勢不良、筋肉疲労
- 先天性の要因によるもの:仙椎の腰椎化、腰椎の仙椎化、奇形
症状
腰痛の症状は、以下のとおりです。
- 腰部に痛み
- 下肢の痛み、しびれ、麻痺
- 排尿障害、排便障害
診断
腰痛の診断には、以下の検査が行われます。
- 問診
- 神経学的検査
- 単純 X線撮影
- 血液検査
- CT検査
- MRI検査
治療
腰痛の治療は、原因によって異なります。
- 椎間板ヘルニア:手術療法、保存療法
- 変形性脊椎症:保存療法
- 脊柱管狭窄症:保存療法、手術療法
- 骨粗しょう症:薬物療法、生活指導
- 骨軟化症:薬物療法、生活指導
- 外傷:保存療法、手術療法
- 炎症:薬物療法
- 腫瘍:手術療法
- 姿勢不良、筋肉疲労:運動療法、姿勢改善指導
- 先天性の要因:手術療法
まとめ
腰痛は、原因によって治療法が異なるため、早期に原因を特定することが大切です。また、腰痛は生活習慣の改善によって予防できることも多いので、日頃から正しい姿勢を心がけ、適度な運動をするようにしましょう。